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俳句の庭

  • 南仏紀行(10)

    10月 5th, 2025

    10日ほど滞在したのはシャモニー近郊のセルボ村。シャモニー渓谷の入り口に位置する静かな村だ。シャモニーを含めこの辺り一帯をサヴォア地方というが、サヴォア建築と呼ばれる豪雪や寒冷な気候に適応した石を使った堅牢な家々が点在していた。

    下の写真は、泊まっていたコテージから眺めていたモンブラン山群の朝の表情。昇ってきた太陽が山頂近くの雪を輝かしている。主峰モンブランは前山の陰に隠れて見えないが、モンブラン山群のほぼ全容が眺められるロケーションだった。

    村の中心部にあるサン・ラザール教会。起源は中世で、16世紀に再建。今でも村民の生活に溶け込み、洗礼や婚礼などが行われているという。村のどの道を歩いていても、この教会の鐘楼が目に入った。私たちが訪れたとき、2頭の驢馬が前庭に放牧されていた。

    教会の内部はバロック様式のもので、素朴だが、村人たちの心の拠り所になっている静謐な雰囲気があった。主祭壇の聖ラザロ像は、教会の守護聖人として村人に崇敬されているという。両脇にも小さな祭壇があり、聖母マリア像などが飾られていた。

    村内の道の行く手には雪を被ったモンブラン山群が仰がれた。昔のゆったりとした時の歩みがそのまま続いているようなセルボ村に滞在した10日間は、私たちの長旅の疲れを癒してくれた。

  • 昭和遠し縦に流るる天の川 坂本宮尾

    10月 5th, 2025

    「天の川」は初秋の澄み渡った夜空に帯状に白く濁って横たわる無数の星のこと。川のように見えるので、「銀河」「銀漢」ともいう。晩夏から初秋にかけて最も明るく美しい。七夕伝説の織姫と彦星を隔てる川で、二つの星は年に一度、旧暦7月7日の夜にこの川を渡って逢うことをゆるされる。

    掲句は、「天の川」を仰ぎつつ、昭和という時代が既に遥かに隔たってしまったことを詠む。中村草田男が昭和六年、〈降る雪や明治は遠くなりにけり〉と詠み、明治が既に遠い一時代となってしまったことを詠嘆した。これに対して、掲句は令和7年の今の世にあって、「昭和遠し」と詠嘆する。「縦に流るる」との措辞も、真南から天頂へ起ち上る晩夏から秋にかけての「天の川」の描写として的確。『俳句』2025年10月号。

  • 蝮蛇草の実

    10月 5th, 2025

    「蝮蛇草(まむしぐさ)」はサトイモ科の多年草。全国の明るい林内の少し湿った場所に自生する。早春、直立した茎の先に仏炎苞を形成し、この中に花序をもつ。苞は緑や紫褐色などで、その形が蝮(まむし)の首をもたげたところと似ているからこの名がある。秋になると真っ赤なトウモロコシのような実をつける。単に「蝮蛇草」といえば春先の花を指し、春の季語。秋につける実も、歳時記には掲載されていないが、独特の存在感がある。

  • 秋意(しゅうい)

    9月 27th, 2025

    秋の気分、秋らしい趣や秋の風情をいう。秋の風景や天候の中で揺れ動く心の働きが引き起こす情緒である。澄みわたった明るさの中に、物寂しさやしみじみとした感情を宿す。

  • 犬麦(いぬむぎ)

    9月 27th, 2025

    南アメリカ原産のイネ科の一年草または越年草。ムギに似ているが食べられないことからこの名がある。明治時代初期に牧草として日本に渡来し、その後、全国の平地で雑草化した。6~7月頃、密集する10個内外の花からなる緑色の小穂を円錐花序に付ける。なお、歳時記には掲載されていない。

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