鯥と称される魚には本鯥、黒鯥、赤鯥(のどくろ)の3種類があり、本鯥と黒鯥はスズキ目ムツ科ムツ属、赤鯥はスズキ目スズキ科アカムツ属の魚。いずれも成魚は深海の岩礁地帯に生息し、寒さが極まった頃陸地に近づいて産卵する。本鯥・黒鯥は刺身、煮付け、塩焼きなどで、赤鯥は煮付け、塩焼き、干物などで食される。歳時記にはこれらを合わせて「鯥」(冬季)として掲載されている。


鯥と称される魚には本鯥、黒鯥、赤鯥(のどくろ)の3種類があり、本鯥と黒鯥はスズキ目ムツ科ムツ属、赤鯥はスズキ目スズキ科アカムツ属の魚。いずれも成魚は深海の岩礁地帯に生息し、寒さが極まった頃陸地に近づいて産卵する。本鯥・黒鯥は刺身、煮付け、塩焼きなどで、赤鯥は煮付け、塩焼き、干物などで食される。歳時記にはこれらを合わせて「鯥」(冬季)として掲載されている。


俗信では、陰暦10月(陽暦では11月頃)には諸国の神々が出雲へ向けて旅立ち、こぞって出雲大社に集まるという。神が留守となった神社では恵比寿や弁財天などを留守神として祀る。この頃は草木が枯れ急ぐ季節で、神社の境内だけでなく野も山もどことなくがらんとして神々の留守という感じがする。「神の旅」「神送」「神迎」など類似の季語も多い。

カモ目カモ科ハクチョウ属の水鳥。アジア北方で繁殖し、日本に渡来して湖沼や海湾で越冬する。日本にとどまるのは11月~翌3月頃にかけてで、鴨よりも帰るのがやや早い。家族の絆がつよく、越冬中も家族関係は続く。「白鳥帰る」は春の季語。なお、コブハクチョウなどは渡りをしないので通年見ることができる。

朴(ほお)は日本や中国原産のモクレン科の落葉樹。山地に自生するほか、庭木にもされる。日本の広葉樹の中では最も大きな葉をつける。冬になると、錆色に枯れた葉が一枚一枚落ち、地上のそこここを覆う。踏むと乾いた音を立てる。

桃の中でも、滴るばかりの果汁と柔らかく甘美な果肉を特徴とする「白桃」が店先に出回るのは初秋の頃で、桃の中では晩生種。
掲句は「白桃」を通して父子の情を詠んだ作品。作者若かりし日の回想の句として読みたい。父を憎むがゆえに、父が指先で触れた「白桃」まで憎くなったという。豊饒さと清潔さを合わせ持つような「白桃」が美しければ美しいほど、作者の父に対して抱いていた一途な憎しみが浮かび上がってくる。「けり」の詠嘆には、来し方の作者自身に対する万感の思いがあろう。『俳句界』2024年11月号。