秋の深まる頃のものさびしい風情。草木は枯れ始め、樹々は落葉を急ぐ。風も一雨ごとに冷たくなる。去り行く秋を惜しむ思いもある。

秋の深まる頃のものさびしい風情。草木は枯れ始め、樹々は落葉を急ぐ。風も一雨ごとに冷たくなる。去り行く秋を惜しむ思いもある。

秋の半ばを過ぎた頃から晩秋にかけて、うっすらと感じる寒さ。「漸(やや)」は、〈いくらか〉、〈少し〉の意。本格的な冬の寒さとは異なる、秋の寒さである。類似の季語に、「そぞろ寒」、「肌寒」、「朝寒」、「夜寒」、「秋寒」、「露寒」、「うそ寒」などがある。

岐阜県美濃加茂市蜂屋町原産の大玉の渋柿で、現在では福島や長野、栃木など各地で栽培されている。甘柿と渋柿に分けられる柿の中で、渋柿の代表的な品種。長楕円形で頂部がとがる。そのままでは食べられず、渋抜きを行うか干し柿にする。収穫は10月下旬頃から初冬にかけて。歳時記には「柿」(秋季)の傍題として掲載されている。

歳時記の秋の部には、桃、梨、柿、林檎、葡萄、栗、石榴、無花果、青蜜柑などが個別に掲載されているが、それらを総括的に「秋果」という。秋になると、庭先や果樹園に様々な果実がたわわに実り、店頭や食卓には色々な果物が彩り豊かに並ぶ。桃や梨のように夏の終わり頃から店頭に並ぶものと、柿や林檎のように秋の終わり頃から出回るものとがある。

「多羅葉(たらよう)」は本州以南の暖地の山地に自生するモチノキ科の常緑高木。雌雄異株。庭や寺院にもよく植えられる。初夏の頃、葉腋に淡黄緑色の花を多数つける。花の後、雌の木には球形の実が赤く熟す。葉の裏面を棒などで傷付けると、その部分だけが黒く残る性質を持つ。なお、花も実も歳時記には掲載されていない。
