甲殻類十脚目クモガニ科に属する蟹。島根県以北の日本海とベーリング海の深海の砂泥に生息し、冬季が旬。メスはオスより小さく、地域によって、オスはエチゼンガニ、マツバガニ、ヨシガニなどと呼ばれ、メスはコッペガニ、コウバコガニ、セイコガニ、クロコガニなどと呼ばれる。茹でたり汁物にしたり鍋にしたりする。俳句で単に「蟹」といえば山や川、磯にいる小蟹のことで夏季になる。

ワシ、タカ科の中形の鳥類の総称。ワシとタカの区別は曖昧で、おおむね体の大きいものがワシ、小さいものがタカと呼ばれている。オオタカ、クマタカ、ハイタカ、ツミ、ノスリなどがいる。その多くは留鳥・漂鳥だが、かつて公家や武家の間でさかんに行われた鷹狩が冬の季題であったことから、鷹も冬季になったといわれる。色彩は主に暗褐色。嘴は強く鋭く曲がり、脚には強い大きな鉤爪があり小動物を襲って食べる。なお、「鷹渡る」は、主として、夏鳥として日本に渡来する差羽(さしば)が、秋に南方に帰って行くことで、ノスリの一部など冬鳥として秋に北方から渡来する鷹をさすこともある。
下の写真は冬鳥として日本(本州中部)に渡ってきたチューヒ。

その冬初めて降りる霜のこと。晴れた日の夜の放射冷気により地表の温度が下がったとき、朝方に現れる現象。南北に長い日本列島では、初霜の時期はは地域によって異なるが、およそ北海道では10月上旬、鹿児島では11月下旬の頃になる。まだ秋の気配が残っている野や畑にある朝薄々と霜が降りているのを見出すとき、紛れもない冬の訪れを実感する。

鯥と称される魚には本鯥、黒鯥、赤鯥(のどくろ)の3種類があり、本鯥と黒鯥はスズキ目ムツ科ムツ属、赤鯥はスズキ目スズキ科アカムツ属の魚。いずれも成魚は深海の岩礁地帯に生息し、寒さが極まった頃陸地に近づいて産卵する。本鯥・黒鯥は刺身、煮付け、塩焼きなどで、赤鯥は煮付け、塩焼き、干物などで食される。歳時記にはこれらを合わせて「鯥」(冬季)として掲載されている。


俗信では、陰暦10月(陽暦では11月頃)には諸国の神々が出雲へ向けて旅立ち、こぞって出雲大社に集まるという。神が留守となった神社では恵比寿や弁財天などを留守神として祀る。この頃は草木が枯れ急ぐ季節で、神社の境内だけでなく野も山もどことなくがらんとして神々の留守という感じがする。「神の旅」「神送」「神迎」など類似の季語も多い。
