さむしろの小豆ざざつと畳まれし 山尾玉藻

小豆(あずき)はマメ科の一年草。夏に黄色い花を咲かせたあと、秋に熟して茶色くなった莢(さや)を収穫し、中の豆をしっかり乾燥させるために、筵(むしろ)などの上に広げて天日干しにする。

掲句は、小豆を筵に広げて干した後、筵を畳んで仕舞っている夕暮の情景を詠む。さむしろ(狭筵)は粗末で小さなむしろの意。「ざざつと」との擬音語が、干し上がって乾燥した小豆の感触を想像させ、即興の味わいのある作品。からりと晴れた秋の日差しや、どこか素朴で温かみのある生活感が伝わってくる。『俳壇』2026年11月号。


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