「星月夜(ほしづきよ、ほしづくよ)」は月が出ていない夜、満天の星々がまるで月夜のように明るく輝いている様を表す。秋は空気が澄み、星がひときわ美しく見える季節。
掲句は、帰郷した折、亡き母を偲んでの作品。秋たけなわの故郷は「星月夜」である。母と子の縁(えにし)は、人と人をつなぐ縁のなかで最も強く根源的なもの。しかし、母は子を選べる訳ではなく、子が母を選べるものでもない。偶然母と子に生まれ合わせたことへの感謝の思いが、この句の根底にはある。母への追慕の思いを「星月夜」がほの明るく包んでいる。『俳句』2026年10月号。