草の丈山の丈水澄みにけり 直人
「水澄む」は、秋になって大気が澄み渡り、川や池、湖などの水が底まで見えるほど透きとおる様をいう。秋ならではの静寂や爽やかさを感じさせる光景。
掲句は、山国に秋が到来したことを、川や湖の水が澄んでくる情景を通して詠む。近景の「草の丈」と遠景の「山の丈」を並置したことで、作品に奥行きと遠近感がうまれた。水だけでなく、草々や山々を包む大気の澄みも感じられる。爽やかな季節の到来を喜ぶ作者の心の静かな昂ぶりが一句の声調に表れている。平成13年作。『矢竹』所収。
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