桷(ずみ)はバラ科リンゴ属の落葉小高木。北海道から九州の山地に自生し、リンゴの台木にも使われる。5、6月頃、枝いっぱいに白い小さな5弁の花を咲かせる。「小梨の花」ともいう。
掲句は山国に咲く桷の花を詠む。雑木が若葉を広げ山々が瑞々しい緑に覆われる頃、桷は薄紅の可憐な花を咲かせる。山国では当然のことながら、太陽は山から出て山に沈むのだが、そのことを作者は「日を生むも日を鎖(さ)すも山」と、山を中心に描き出した。山国人らしい味わいのある一句。なお、作者は山梨県北杜市在住。『俳句』2026年9月号。
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