大の字に浮きて月見るプールかな 白石渕路

「プール」は水泳のために、人工的に水を溜めた場所や設備のこと。現代では室内プールで一年中泳げるが、季語としての本意は夏の戸外(屋外)の青空の下にあるプールにある。

掲句は、夜間のプールでの作品。〈大の字に寝て涼しさよ淋しさよ 一茶〉は故郷の屋敷の畳の上で大の字になっているのだが、この句は夜のプールに身体を浮かべているところを詠んだ。泳ぐ人も少ない夜のプールに大の字になって浮かぶのは、昼の暑さや社会的な様々な顧慮・束縛から解放される瞬間だろう。目を中天に上げると涼しそうな月。夏の屋外ブールだからこそ味わえる都会生活の醍醐味。『俳句』2026年9月号。


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