「夏」は立夏から立秋の前日までの約3ヶ月間の季節。春夏秋冬の四季の中で最も暑く日差しが強い。ひと口に夏と言っても、爽やかな暑さの初夏、梅雨どきの蒸し暑さの仲夏、炎暑の晩夏と様々な表情があるが、いずれにしても草木虫魚の活動が最盛期を迎える高温多湿の季節。
掲句は抽象的に夏という季節を捉えた作品。我々の身辺で見かける「等間隔」のものといえば木々、電柱、標識などいろいろあるが、この句ではそれが何なのかを具象的に表現せずに、読者の想像に任せた。「夏さびし」との主観のストレートな表出が活きている。草木が繁茂し、生き物の活動が活発になる夏だからこそ、却って淋しさを感じるというのも人間心理の一面だろう。『俳句四季』2026年9月号。