廣瀬直人の俳句(61)

色惜しみつつ夜明けつつ黒葡萄 直人

葡萄はブドウ科ブドウ属に属するつる性落葉樹木で、その実は秋を代表する味覚である。マスカット、デラウェア、巨峰、ピオーネ、甲州葡萄、黒葡萄など、その種類は多い。

掲句は収穫前の葡萄を詠んだ作品。甲府盆地の東端の作者の家の周りは一面の葡萄棚である。この時季、葡萄棚の一房一房が日に日に充実度を増していく様は、その中で生活している作者に如実に感じられただろう。十分に糖分を蓄えずっしりと実った黒葡萄の充実感が見えてくる。昭和58年作。『朝の川』所収。

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