明易や小さき旅の小さき荷 辰巳奈優美

「明易(あけやす)」は夏の夜が短く、すぐに夜が明けてしまうこと。すがすがしい夏の夜明けにあって、短夜(みじかよ)を惜しむ思いがある。

掲句は、早々と明け白む旅の一夜を詠んだ作品。一、二泊の軽い旅とあって、旅の荷も小さい旅行鞄一個。気軽な小旅行だが、旅先ではいつものように早々と目が覚めてしまう。同行の人たちがまだ眠っている中で、作者は清々しい夏の空気を吸いながら、たちまち明けてしまう旅先の一夜を惜しんでいる。『俳壇』2026年7月号。


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