おじぎ草ひととほり触れ一つ買ふ 岡田由季

「含羞草(おじぎそう)」はブラジル原産のマメ科の多年草。晩夏の頃、葉の腋に淡紅色で四弁の花を球状につける。触れるとお辞儀するように葉を閉じる性質がある。

掲句は、店先にいくつか並んでいる鉢植えの「おじぎ草」の葉に一通り触れてみて、その中の一つを買ったとの句意。触れて葉の反応を確かめたのか、それとも単なる遊び心なのか。いずれにしても、淡々とした詠みぶりの中に、作者の気張らない日常が浮かび上がってくる。一鉢の「おじぎ草」は、そうした作者の日常にささやかな彩りを与えるのだろう。『俳句』2026年6月号。


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