ネコ目クマ科の哺乳類。日本に生息するのはニホンツキノワグマとエゾヒグマで、大陸に生息するツキノワグマとヒグマの亜種とされている。ニホンツキノワグマは東北から中国地方までの山地の落葉広葉樹林に、また、エゾヒグマは北海道の山地から高山までの原野に生息する。食性としては、植物の新芽や木の実・果実のほか、動物の死骸なども食べることがある。樹上の果実などを食べるときには木に登り、食べ終わった枝を尻に敷く性質があり、樹の上に枯れ枝が密になった部分が残る(クマ棚)。冬は大木の樹洞や岩穴などで越冬するが、メスはこの時期に出産・育児を行う。「熊穴に入る」は初冬の季語。近年は、生息域が広がった熊に人が襲われるケースが多発しており、人と熊との共生が課題になっている。
