マルスダレガイ科の二枚貝。全国に幅広く分布。浅海の砂中に棲み、色は白や灰褐色、金褐色など様々で、斑紋がある。食材としては春が旬で、吸物、蒸し物、蛤鍋、焼蛤として食卓に上る。2枚の貝殻がぴったりと重なり合うことから、夫婦和合の縁起物であり、結婚式には蛤のお吸物が出る。また、3月3日の雛祭に食べると、良縁を招くとされる。

ツバキ科の常緑高木。北海道を除く全土に自生し、沿海地や山地に自生するヤブツバキ、日本海側の多雪地帯に自生するユキツバキなどがある。観賞用の園芸品種も多い。2~4月にかけて、つやつやした肉厚の葉の中に真紅の花を咲かせる。園芸種には白や斑入りの花もある。落花は、花びらが散るのではなく、一花がそのままぽとりと落ちる。種子からは油を製し、堅牢な材は農具や楽器に用いられる。

「雛流し」は、雛を海や川に流すことによって、災厄を払うこと。古雛や紙製の雛などに穢れを移す祓いの行事。
掲句は、新年早々に生起した能登半島大地震や去年の各地の水害などを念頭に読みたい作品。これらの災禍の数々は、日本列島が受けた「深傷(ふかで)」といえるだろう。雛流しには、そうした災厄を払う意味合いがある。災禍の途切れることのないこの世の在りようを、大きく捉えた一句。『俳句界』2024年3月号。
北ヨーロッパ原産のスミレ科の一年草又は二年草。品種改良されたものが江戸時代末期に日本に伝来した。花壇や庭園を彩る春の代表的な草花の一つで、3、4月頃に紫、黄、白の三色を持つ蝶形の花を咲かせる。別名パンジー、遊蝶花、胡蝶花。

スズメ目メジロ科の留鳥。スズメより小形の鳥で、全国に分布する。鶯色の体色で、目の周りが白いことからこの名がある。雑食だが、花の蜜を好むため花期に合わせて移動するものもいる。夏季に繁殖期を迎えることから夏の季語に分類されるが、秋の季語になっている歳時記もある。
