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俳句の庭

  • 龍太と雲(1)

    4月 8th, 2024

      飯田龍太には、雲を詠んだ句が数多くある。雲は、視線を上へ向ければその先に浮かんでいて、季節ごとに多様で細やかな表情をみせる。それは、山国であれば山々に調和し、海辺であれば海原の風景に溶け込む。龍太が詠む雲は、多くの場合、定住する山中にあって親しみ愛しんだ景物の一つである(以下、文中に掲出する龍太の俳句については、原則として、作者名を省略し、作られた年を(昭和○年)のように作品の下に付記する。)。

    雲の峰祭の夜をうつくしく(昭和20年以前)

    夕されば春の雲みつ母の里(昭和23年以前)

    黄金虫うす雲竹のかなたにて(昭和26年)

     句集『百戸の谿』所収の初期作品にはこんな句がある。どの句においても、雲は、故郷に定住する作者の身近に、ごく自然に、周りの風景に溶け込んで存在しており、若き龍太が雲に寄せる親しみの情が自ずから表れている。

      雲の句を数多く詠んだのは龍太に限ったことではない。

    ゆく雲にしばらくひそむ帰燕かな      蛇笏

    夏雲むるるこの峡中に死ぬるかな      〃

    山柿のひと葉もとめず雲の中           〃

      山国の空を絶えず去来する雲は、その時々の心情を託す対象として、蛇笏作品に度々登場し、ときには漂泊への思いを誘うものであった。蛇笏には、『白雲山廬』と題するエッセイがあり、この題名自体、「白雲」に対する作者の親しみを示すものだが、そのエッセイの中で掲出の第2句について、「白雲山中の逍遥子をしてこの自然が感懐をうたわしめた。」と記している。

    輝る雲に果樹園の冬定まりぬ          直人

    裏山にひかる雲積み蛇笏の忌          〃

    夕暮は雲に埋まり春祭                〃

      第一句集『帰路』から掲出した。廣瀬直人には、その後も多くの雲を詠った作がある。これらの諸作における雲は、当てどなく漂流するのではなく、郷里の景物の一つとしてそこに根を張っており、時には作者を包み込む。

     比較のために高浜虚子の句をみると、虚子にも雲を詠った作はあるが、

    一塊の雲ありいよいよ天高し          虚子

    など、概ね、スケッチ風の軽い句であって、虚子の代表作といえるような作品はない。虚子にとって、雲は、自らの心情を託すに足る景物ではなかったのだろう。

  • 花筏(はないかだ)

    4月 8th, 2024

    水面に散った花びらが連なり流れゆくさまを筏に見立てていう。花の散りかかる筏を指す場合もある。

  • 蒲公英(たんぽぽ)

    4月 8th, 2024

    キク科タンポポ属の多年草。種類は多く、全国各地の道端や野原に自生する。在来種としては、カントウタンポポ、カンサイタンポポ、シロバナタンポポなどが、外来種としては、セイヨウタンポポやアカミタンポポなどがある。春、小さな花の集まった頭花をつける。一般的には黄花だが、西日本では白色の花も見かける。花の後、白い冠毛を持った実が風の中を飛ぶ。別名鼓草(つづみぐさ)。

  • 水草生ふ

    4月 7th, 2024

    水が温んでくると、池や沼に様々な水草が生えてくる。多くの水生植物は、冬の間に葉や茎が枯れてしまうが、水底に根を下ろして越冬し、春になると再び芽を出す。水中に生育する植物を総称して水草(みくさ、みずくさ)といい、湿地植物のヤナギタデ、ミゾソバ、タガラシや抽水植物のヨシ、マコモなどがある。春の訪れを感じさせる光景。

  • 枝垂桜

    4月 7th, 2024

    バラ科の落葉高木で、彼岸桜から作られた園芸品種。観賞用として神社の境内や庭園などに植栽される。3月下旬から4月頃、葉に先立って細く垂れた枝に淡紅色の花をつける。白色のもの、八重咲きのものもある。樹齢が長く、古木、巨木として知られるものも多い。別名糸桜。

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