バッタ目キリギリス科の昆虫。体長3センチ前後で全身鮮やかな緑色をしている。草食性で、全国の平地や低山の草むらに生息する。晩夏初秋の頃成虫が現れる。

バッタ目キリギリス科の昆虫。体長3センチ前後で全身鮮やかな緑色をしている。草食性で、全国の平地や低山の草むらに生息する。晩夏初秋の頃成虫が現れる。

「まくなぎ」は、夏、人の顔などにまつわりつく小さな羽虫のこと。野道や林の中を歩いていて「まくなぎ」に付きまとわれるのは鬱陶しい。まさにこの世の修羅という感じだ。
掲句は「まくなぎ」にまつわられながら、その真っ只中で誰かとすれ違ったという。「まくなぎ」から早く抜け出したいと誰もが急いで歩み去ろうとする。その最中に誰とすれ違おうと、立ち止まることはないし、声を掛け合うこともない。人と人がすれ違うタイミングとしては最悪と言っていい。嫌われ者の「まくなぎ」が、活きて使われている作品である。『俳句』2024年8月号。
ヒガンバナ科の多年草。四国、九州、沖縄などの暖地の山野に自生する。秋に花茎を伸ばし、彼岸花によく似た黄色い花をつける。疫病を払うとされる鍾馗の髭に似た花が咲くことからこの名がある。ヒガンバナなどとともに「リコリス」とも呼ばれる。歳時記には掲載されていない。

「卯の花腐し(うのはなくたし)」は、初夏、卯の花の咲く頃降り続く長雨のこと。
掲句は、マリー・ローランサンの絵画と、卯の花を腐しながら降る初夏の明るい雨を取り合わせた作品。マリー・ローランサンはフランスの画家で、パステルカラーで婦人や少女たちを少し眠たげに優美に描く画風で知られる。「マリー・ローランサン青し」との大胆な断定は、透明感のある青い背景の肖像画などを想像させ、新緑の草木を濡らす折からの「卯の花腐し」と調和する。『俳句界』2024年8月号。