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俳句の庭

  • 通ひ婚なら春月のこの道を 柴田佐知子

    5月 28th, 2024

    春の月は大きく重たげで、橙色を帯び、輪郭も滲んで、他の季節にはない柔らかさがある。

    掲句は春月を見上げていて、「通ひ婚」が普通の婚姻形態だった平安の世の男女に思いを馳せての作品だろう。「通ひ婚」は男女が同居せず、夫または妻が時々相手の住まいを訪ねて何日か暮らすことで、現代でも週末ごとに会う週末婚など、「通ひ婚」の関係にある男女も存在する。だがこの句から思い浮かぶのは古来からの「通ひ婚」である。春月の潤いのある光が、通っていく男や女を柔らかく照らし出す。『俳句』2024年6月号。

  • 亀鳴く

    5月 28th, 2024

    藤原為家の〈河越しのみちの長路の夕闇に何ぞときけば亀ぞ鳴くなる〉の和歌もあって、俳諧では昔から亀は鳴くものとされ、「亀鳴く」は春の季語とされている。しかし、実際には亀には声帯などの器官がなく、鳴くことはない。遊び心と空想から生まれた春の季語。

  • 蓮の浮葉

    5月 28th, 2024

    初夏の頃、蓮の根茎から柄を伸ばして出た若葉のこと。しばらくは水面に張り付いたように浮かんでいるが、やがて水を抜き出て葉を広げる。

  • ハイビスカス蕊高く咲く国に来し 

    5月 27th, 2024

    ハイビスカスは常緑低木で、、広く熱帯地域に分布する。仏桑花ともいう。日本では暖地に植えられるほか温室栽培もある。夏から秋にかけて花をつける。

    掲句は、令和5年12月にニュージーランドに旅行したときの作品。その日はオークランド市内にあるオークランド・ドメインを訪れ、園内の植物園でシダ類をはじめ熱帯・亜熱帯の植物を見て回った。既に同国に来てから半月ほど経っていたが、色鮮やかなハイビスカスを目にして、改めて日本を離れて異国を旅している実感が湧いてきた。なお、ハイビスカスには南国のイメージがあるが、原産地は中国南部やインド洋の島とも言われ、定かではない。

  • 白玉

    5月 27th, 2024

    白玉粉を水でこね、小さく丸めたものを熱湯の中へ入れ、茹でた団子。氷や冷水で冷やし、砂糖をかけたり、茹で小豆に入れたりして食べる。ガラスの器に盛れば、見た目も涼やかである。一般に広まったのは、江戸時代の元禄の頃。

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