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俳句の庭

  • 生きてゐる限りが戦後生身魂 名村早智子

    10月 16th, 2024

    盂蘭盆会(うらぼんえ)では故人の霊を供養するばかりでなく、長寿の人に対しても祝い物を贈ったり饗応したりする。「生身魂(いきみたま)」は盂蘭盆で敬われる年長者のこと。

    掲句は「生身魂」である年長者の内面にある戦争の傷跡を詠んだ作品。戦後80年近く経過した今でも、この度の太平洋戦争の戦禍を経験した人には、依然として「戦後」が続いているとの思いがあるのだ。生きている限り、その思いは変わらないのだろう。『俳壇』2024年11月号。

  • 黄金蜘蛛(こがねぐも)

    10月 16th, 2024

    クモ目コガネグモ科に属する蜘蛛。メスの腹部には幅広い黄色と黒の横縞模様がある。他の多くの蜘蛛と同様、糸を分泌して巣を作り、これにかかった昆虫を捕食する。女郎蜘蛛とともに、本州以南の日本の多くの地域においてごく身近に見られる普通種。初秋の頃目につくが、歳時記では「蜘蛛」は夏季に分類されている。

  • 瓢箪木の実

    10月 16th, 2024

    「瓢箪木(ひょうたんぼく)」は日本原生種のスイカズラ科スイカズラ属の落葉低木。山地や海岸沿いの林内に自生するほか、庭園や公園にも植栽される。初夏の頃白い花が咲き、 花の後にできる果実は初秋の頃熟して透き通るような赤色になる。二つ並んだ果実の様子が瓢箪に見えることからこの名がある。別名「金銀木」。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 八十年は道草といふ薄暑 宮坂静生

    10月 15th, 2024

    「薄暑」は初夏の頃のやや汗ばむほどの暑さをいう。大正初期に季語として定着した。「軽暖」ともいう。

    作者は戦前の生まれだから今おおむね八十代。掲句は自らの来し方を詠んだものだろう。自ら生きてきた80年を「道草」と断じたところには、永年俳句にたずさわってきた作者の心のうちの風狂の思いも感じられる。肩の力を抜いたときにふっと生まれた作者の飾らない自画像であろう。『俳壇』2024年11月号。

  • 藪蔓小豆(やぶづるあずき)

    10月 15th, 2024

    マメ科ササゲ属の蔓性一年草。本州以南の日当たりのよい野原などに自生する。初秋の頃、葉の腋から長い柄をのばし、その先に黄色い花を咲かせる。花の後、細長い形の果実をつけ、成熟すると音を立てて弾ける。本種を品種改良したものがアズキとも、アズキが野生化したものが本種とも言われる。アズキと同様に、豆が食用になる。

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