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俳句の庭

  • 白靴(しろぐつ)

    9月 22nd, 2025

    夏に履く白い靴のこと。ズック、エナメル、革製などの種類がある。夏に履く靴が「白靴」とは限らないが、夏の装いには白い靴が似合うし、見た目にも涼しげだ。

  • 粟の穂に夕月ひかりはじめけり

    9月 21st, 2025

    粟(あわ)は東アジア原産のイネ科の一年草。稲、麦、黍(きび)、稗(ひえ)とともに五穀の一つで、世界各地で古くから栽培されてきた。花の後に黄色い実をつける。現在では、主として餅や菓子、小鳥の餌などに利用される。

    掲句は、丈高く稔っている粟の穂に、夕月が光りはじめたとの句意。解説するまでもない作品だが、秋の夕暮れの情趣がそこはかとなく感じられると思っている。バス停でバスを待っているとき、後ろが一面の粟畑だった。暗くなる前の薄明のひと時。平成21年作。『春霙』所収。

  • 九月

    9月 21st, 2025

    ほぼ90日間にわたる秋の中で、仲秋に当たる月。空はいつしか高くなり、朝夕はひんやりとはするものの、彼岸(9月23日前後)頃までは雨がちで、また、残暑が厳しい。台風が多い月で、稔りの時期を前にして日本各地に被害をもたらすことも多い。彼岸を過ぎる頃から秋は深まり、夜には虫の声も聞こえてくる。月を愛でる月である。

  • 鱧(はも)

    9月 21st, 2025

    ウナギ目ハモ科の魚。形は鰻に似ているが、鱗はなく、鋭い歯を持つ。本州中部以南の沿岸域に生息する。昼は海底の泥のなかにひそみ、夜、動き回って、小魚、甲殻類などを捕食する。梅雨時から8月初旬の産卵期が旬とされ、祇園祭の頃の京都の味覚を代表する。身と皮の間に小骨が多く骨切りをしてから料理する。白身であっさりとした味わいの夏の高級魚。瀬戸内海や大阪湾で旬にさきがけて獲れる小ぶりのものが「水鱧(みずはも)」。

  • 無月かな草抜き捨てし手がにほひ

    9月 20th, 2025

    「無月(むげつ)」は陰暦8月15日の名月の夜、空を覆う雲に月が隠れていること。待ちわびた月が隠れて見えないのは残念だが、そこに風情を見出すところに、日本人の美意識が垣間見える。

    掲句は「無月」の夜、手に抜き捨てた草のにおいが付いたままになっていることに気づいて詠んだ作品。折角の満月が姿を現さないのは期待外れだが、中秋の名月の夜だと思えば、空が雲に覆われているとはいえ、華やぐ心も無くはない。からりと晴れわたって澄んだ月光に照らされているより、気持ちが落ち着くように思う。平成20年作。『春霙』所収。

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