「帰省」は学生や勤め人などが夏休みを利用して、故郷や実家に帰ること。特に地方の盆の行事に合わせて帰る人が多く、お盆の前後は道路や交通機関が混雑する。
掲句は、父の帰省について行った子供時代の記憶がもとになってできた作品。父の生家は当時の大里村(現在は熊谷市)の荒川沿いにあり、電車とバスを乗り継いでも、最寄りのバス停からかなりの距離を歩かなければならなかった。遠くに見えている荒川の堤防が、歩いても歩いても中々近づいて来なかった記憶がある。遠路を歩く人間にとって、夏の木蔭は有難いものである。ときには伯父さんがトラクターでバス停まで迎えに来てくれていたこともあった。平成26年作。