南アメリカ原産のイネ科の一年草または越年草。ムギに似ているが食べられないことからこの名がある。明治時代初期に牧草として日本に渡来し、その後、全国の平地で雑草化した。6~7月頃、密集する10個内外の花からなる緑色の小穂を円錐花序に付ける。なお、歳時記には掲載されていない。

中南米原産のラン科の多年草。樹上につく着生植物だが、岩の上につくものや地上性の種もある。別名「雀蘭(すずめらん)」。開花期は品種によって異なるため季節感は薄いが、流通している品種の多くは秋から冬にかけて開花する。花色は黄、ピンク、オレンジなど。単に「蘭」といえば、東洋蘭を念頭に秋季に分類されているが、本種は歳時記に掲載されていない。

夏の女性服をいう。夜会服のように高価なものから、日常着のワンピースまで種類はさまざま。明るい色合いの涼しげな素材を用い、また、涼をとるため露出部分が多いのが一般的である。「夏服」の傍題として掲載している歳時記もある。

直翅目マツムシ科の昆虫。鳴き声が松風のように澄みわたることからその名がある。鈴虫よりもやや大きい。在来種の色は淡褐色だが、明治時代に中国から伝わった青松虫(下の写真)は鮮やかな緑色。初秋から秋深む頃にかけて、草むらでチンチロリンと鳴く。江戸時代から、鈴虫とともに、その音色が愛され、親しまれてきた。昔は鈴虫と松虫の呼び方が逆になっていたという。

夜明けからしばらくの間、草木などに降りている露のこと。露は、夏の終わりから秋にかけて最も多く見られる。夜間の放射冷却によって地表の温度が冷えることで、空気中の水蒸気が水滴となって結露するためである。露は、日が昇るとすぐに消えてしまうため、古くから人生や命のはかなさの象徴として詠まれてきた。夕方又は夜間の放射冷却によって結露する露が「夕露」「夜露」。
