中国原産のシユウカイドウ科の多年草。バラ科の海棠に似た花を秋に咲かせることからこの名があるが、海棠とはまったく別種。湿り気のある半日陰に自生していることもあるが、たいていは観賞用として庭園などに栽培される。9月頃茎の先から花序を伸ばし、淡紅色の花を咲かせる。雌雄異花同株。断腸花は別名。

立春から数えて210日目。新暦では9月1、2日頃に相当する。この頃は稲が開花・結実する大事な時期で、農作物に甚大な影響を与える台風に見舞われることも多い時期である。そのため、農家にとっては油断のならないこの日を厄日として戒めるようになった。同様の理由から、二百二十日も厄日とされている。人々はこの日、風を鎮める祭りを行って収穫の無事を祈るようになったという。

気象学でいう巻積雲のことで、白雲の小片が群集・並列しているもの。その小さな雲片は規則的な配列をし、鰯が群れているように見える。前線や熱帯低気圧の接近時に現れるため、天候の悪化の前兆といわれる。この雲が現れると、鰯が大量に獲れるともいわれる。魚の鱗にも似ていることから、鱗雲ともいう。

八千草は秋草の傍題。秋になると野山には、花や実のついたものや穂草の類などさまざまな草がはびこるが、それらを全て含めて八千草という。目にする草々の多くは名も知らない草花であり、八千草といっても特定の草をさすものではない。秋の七草からいわゆる雑草まで広範囲に及ぶ。

秋は大気が澄みわたる季節であり、水も、水底の石の一つ一つがはっきり見えるほど澄んでくる。川や湖沼をはじめ、水溜まりや汲み置きの水など、身辺で目に触れる水が悉く澄んでくる。暑さを嘆いている間も、季節はゆっくりと推移していく。自然の大きな摂理を感じさせる季語だ。
