「苺(いちご)」は、バラ目バラ科オランダイチゴ属の多年草。晩春の頃白く小さな五弁の花を咲かせた後、初夏の5月から6月にかけて実が赤く熟す。現代では冬や春先から市場に出回るが、本来は初夏からの味覚であり、夏の季語。
掲句は、令和7年のフランス旅行の帰途、ルフトハンザ航空の機内での作品。行きは北極上空を通る北回りルートだったが、帰りは黒海上空を通った。機内でうつらうつらしていても、途方もなく広大なユーラシア大陸の真っ只中を行く緊張感があった。機内食に出たフルールが何であったか、今は思い出せないが、或いはカットされたオレンジ、リンゴなどにイチゴも混じっていたのかも知れない。長旅が無事に終わった気分の高揚と安堵感が、心のどこかにあった。令和7年作。