戦争が窓から覗く冬籠り 安藤文

「冬籠(ふゆごもり)」は、冬の寒さや雪を避けて、家の中にこもって静かに過ごすこと。炬燵に入って読書をしたり、春の作業の準備をしたりする。

掲句は、冬籠の最中、家の窓から戦争が覗いたと詠む。この世から少し距離を置いて家にこもる生活をしていても、近年世界各地で勃発している戦争は、作者を脅かしているのだ。近隣諸国間の戦争であっても遠い地域に起こっている戦火であっても、戦地の惨状は日々テレビ画面等を通じて伝えられ、その惨状は身近なものになっている。戦争というもののもつ非情さ、不気味さが、その擬人化により端的に表現されている。『俳句界』2026年4月号。


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