霞む日の夫婦一男一女連れ
「霞」は春の山野に水分を含んだ大気が立ち込め、遠くの景色がぼんやりとかすむ様をいう。のどかな春の景色となる。
掲句は子を連れての外出の一日を詠んだものだろう。当時作者は37歳、県立高校に勤務していた。7年前に長男、3年前に長女が生まれている。一家の外出の日に目にしたであろうあれこれを一切省略して、「霞む日」に集約したところがいい。茫洋と霞む四囲の風景を背景に、壮年期にある作者の内面の揺るぎない充実感が浮かび上がる。昭和41年作。『帰路』所収。
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