「寒林」は冬の樹木、特に葉を落とした落葉樹が群立しているさまをいう。「冬木立」とも。葉を落とした落葉樹は、常緑樹も交じりながらひっそりと立ち並ぶ。寒さに耐える木々には、もの寂しさだけでなく力強い生命力を感じることもある。
掲句は、葉を落としきって立つ「寒林」の木々それぞれが一行詩だと詠む。私は一読、裸木になったメタセコイヤなどがすっくと直立する様を思い浮かべた。確かに、縦書きで書かれた俳句などの「一行詩」を彷彿させる情景だろう。木々は己が命の力で、また、「一行詩」は言霊の力で、寒気の中に静かに立っているのだ。『俳句』2026年2月号。