「古年(ふるとし)」は年明けに、去った前年を振り返ってさす言葉。一方、「新玉(あらたま)」は始まったばかりの年のこと。年の始め。
掲句は、去ったばかりの年も新たに迎えた年も、色彩に譬えればすずしろの白だという。すずしろ(清白)はアブラナ科の二年草で、大根の古名。春の七草の一つで、七草粥に入れる七草の中でも、俎板の上のその白さは印象的だ。その清潔な白は、旧年を送り、また、新たな年を迎えた作者の心境を映し出しているようだ。『俳句』2026年1月号。
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