「年来る」は「新年」の傍題で、始まったばかりの年のこと。年の始め。新しい年神を迎えてさまざまの行事がある。
掲句は新年の季語「年来る」を用いながら、大晦日の夜、来たるべき年に思いを馳せての作品。旧年が歩み去ろうとしている今、「来る年」は今どの辺りを歩んでいるのだろうと。卓上の碗には白湯が注がれ、湯気が立ち上っている。身辺の些事を捉えた「白湯に湯気」が絶妙な味わい。新年の季語を柔軟に用いて、新たな年を迎える前の心の襞をさり気なく表出している。『俳句四季』2026年1月号。
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