窓大きヴィオロン工房小鳥来る 浅井民子

季語としての「小鳥」は、秋、海を越えて日本に渡って来る尉鶲・連雀・花鶏・鶸・鶫などの小鳥、又は山地から平地に下りてくる留鳥の小雀・日雀・山雀・四十雀などの小鳥のこと。秋も深まる頃、見かけることが多い。

掲句は「ヴィオロン工房」の大きな窓の近くに小鳥が来たことを詠む。明かりを取るためか、風を入れるためか、窓を大きく開け放って、職人たちがヴィオロン(ヴァイオリン)、ビオラ、チェロなどの弦楽器の製作や修理に勤しんでいるのだ。過ごしやすい季節を迎えた喜びとともに、鳥たちの営みに対する親しみが感じられる。「ヴィオロン工房」という新鮮な素材が活かされている。『俳壇』2025年11月号。


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