「牧水忌」は歌人若山牧水の忌日で、9月17日。1928年(昭和3年)のこの日、沼津市の自宅で死去。旅と酒と自然を愛し、旅先で多くの歌を詠んだ。
掲句は、9月17日の牧水忌の頃、芒原の果てに海がてらてら光る光景を前にしての作品。生前の牧水も、各地を旅する中で、このような景に出会ったのではないだろうか、と。9月中旬と言えば、秋という好適な季節を迎えて明るく伸びやかな気分がただよう時節。牧水の浪漫的な歌風に相応しく、大らかで明るくどこかに寂しみのある風景だ。『俳壇』2025年11月号。
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