秋澄むや空にもありぬ水の声 森潮

「秋澄む」は秋の澄んだ大気をいう。秋になると、大陸上空の乾燥した冷たい空気が流れ込むため、遠くまで澄みわたってくる。目に映るもの、耳に聞こえるものの音がなべて澄んで感じられる。

掲句は、目に映るもの、耳に聞こえるものが澄んでくる秋ただ中にあって、空に「水の声」を聞き留めているとの句意。地上を流れ下る川の音とともに、空にも「水の声」がするとの感受には、秋たけなわの気分が溢れている。『俳句界』2025年9月号。


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