「別れ雪」は春を迎えて、その年の雪の降り納めのこと。旧暦2月15日頃に降ることが多いことから「涅槃雪」ともいい、その他「忘れ雪」「名残の雪」などの言い方もある。
掲句は降り納めの雪を熱いと感受した作者の驚きが表出されている作品。本来冷たいものである雪が頬に触れたとき、それを熱いと感じたのは、作者の内なる命の充実の故だろう。いよいよ本格的な春に向かってゆく期待感に、今年の雪の名残を惜しむ思いが交錯する。『俳句』2025年7月号。
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