鮭の塩蔵品のこと。鮭のはらわたを取り出し、塩を詰め込んで蔵に積み重ねてつくる。「新巻(あらまき)」は塩鮭の中でも特に薄塩で仕上げたものを薦に包み藁縄で巻いた上等品。また、乾燥させたものが「乾鮭(からざけ)」で、いずれも冬の季語。

鮭の塩蔵品のこと。鮭のはらわたを取り出し、塩を詰め込んで蔵に積み重ねてつくる。「新巻(あらまき)」は塩鮭の中でも特に薄塩で仕上げたものを薦に包み藁縄で巻いた上等品。また、乾燥させたものが「乾鮭(からざけ)」で、いずれも冬の季語。

「寒菅(かんすげ)」はカヤツリグサ科の多年草。菅(すげ)のおおかたは冬に枯れてしまうが、寒菅、深山寒菅、姫寒菅等は常緑で、地ぎわから密生する葉は冬も青々としている。山地に自生するほか栽培もされ、斑入りの園芸品種もある。花は4、5月頃、穂になって咲く。なお、「寒菅」は冬の季語になっているが、春に咲く「寒菅の花」は歳時記に載っていない。

「春愁(しゅんしゅう)」は春の最中におぼえる愁いのこと。特別な理由がある愁いではない。春光の中にいて、ふとしたことで心がくもる。
掲句は、自らの日常の動作に「春愁」を重ね合わせての作品。ハンドクリームを手にべたべたと塗ったのは「春愁」の結果なのか、或いはその原因なのかは、問うこともあるまい。作者の心の隙間に、知らず知らずのうちに「春愁」が入り込んできたのだ。ハンドクリームを手に塗るという日常のありふれた動作に焦点を絞ったところに、作者の俳人としての力量を見る。『俳句』2025年4月号。
「李(すもも)」は中国原産のバラ科サクラ属の落葉小高木。古くから日本に渡来し、果樹として栽培される。和名は、酸味の強い桃という意味で名づけられた。晩春の頃、白色五弁の花を咲かせ、夏に実が甘酸っぱく熟す。
