「すばる」は冬の夜空を飾る牡牛座の中のプレアデス星団の和名。宵の空にいち早くのぼり、6、7個の星のかたまりが天頂近くに仰がれる。「寒昴」「昴宿(ぼうしゅく)」「六連星(むつれぼし)」とも呼ばれる。
掲句は「寒すばる」の星々の光が触れ合い、音として降ってくるという。「音」と言いながらも騒がしさはなく、しんと冴えわたる天空の星々が見えてくるところがいい。星の光を音と感受するところに作者の詩心の純粋さが感じられる。『NHK俳句』2024年12月号。
「すばる」は冬の夜空を飾る牡牛座の中のプレアデス星団の和名。宵の空にいち早くのぼり、6、7個の星のかたまりが天頂近くに仰がれる。「寒昴」「昴宿(ぼうしゅく)」「六連星(むつれぼし)」とも呼ばれる。
掲句は「寒すばる」の星々の光が触れ合い、音として降ってくるという。「音」と言いながらも騒がしさはなく、しんと冴えわたる天空の星々が見えてくるところがいい。星の光を音と感受するところに作者の詩心の純粋さが感じられる。『NHK俳句』2024年12月号。
ニシキギ科の蔓性の落葉低木。日当たりの良い山地に自生し、広葉樹などにからむ。雌雄異株で、初夏の頃黄緑色の目立たない五弁花を咲かせた後、雌株には球形の実がつく。晩秋には実が三つに裂け、中から黄赤色の種がのぞく。正月やクリスマスの頃の生花としても使われる。

バカガイ科の二枚貝。東北・北海道沿岸の水深数メートルの砂底に分布。殻の長さは10センチほど。北風が吹くと打ち上げられることから、この名があるともいわれる。冬から春にかけてが漁期。酢の物、鍋物にする。

草紅葉かの世の余技はなにならむ 龍太
「雲母」平成2年11月号。
同時発表句に 鯊ともに釣りし笑顔のいくたびも 龍太 があり、前書きが付されていないので詳細は不明だが、何度か海釣り・川釣りをともにした知友の逝去を悼んだ作品ということが分かる。足元の草紅葉を眺めながら、先に逝ってしまった友のかの世での余技に思いを巡らせている。さらりとした平明な表現の中に、故人との生前の交誼を偲ぶ思いが感じられて味わい深い。
句集に収められていないが、この時期の龍太の句として上乗の出来栄えと思われる。
陰暦10月の異称。陽暦では11月頃。諸国の神々が出雲に集って男女の縁結びの相談がなされ、全国各地のお宮では神々が留守になるという俗信により名づけられた。草木は枯れ急ぎ、本格的な冬に向かって季節が一歩一歩進んでいく頃でもある。出雲では神在月、神有月という。
