寒に入る鋼のやうな一句欲し 岩岡中正

「寒に入る」は小寒から節分までの約30日間の寒に入ること。小寒は1月5日頃で、この頃一年で最も寒さの厳しい時期に入る。言葉に身の引き締まるような響きがある。

掲句は、寒を迎えるに当たって、「鋼のやうな一句」が欲しいと念じての作品。俳句を作り慣れてくると、通り一遍の作品はいくらでもできるが、言霊の宿るような、天から授かったような底光りのする作品を作るのは至難の業であることは、誰もが身にしみて感じているだろう。詩を志す作者の願いは「鋼のやうな」の措辞に集約されている。『俳句』2025年1月号。

 


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