「しぐれ虹」は「冬の虹」の傍題。夏の虹のように鮮明ではないが、ひと時雨(しぐれ)あったあとに淡い日差しにかかる虹は儚く美しい。
掲句は時雨がさっと降って過ぎた後にかかる「しぐれ虹」を詠む。虹の片脚が作者の眉間(みけん)より立っているというのは、虚実皮膜の一瞬の感受だが、現れては消える初冬の淡い虹の美しさを引き出している。しばらく佇んでいると、作者と遠嶺(とおね)の間にかかっている虹も、たちまち薄れてゆくことだろう。『俳句四季』2024年11月号。
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