「冬晴」は冬の間の晴天のこと。冬であっても、よく晴れて穏やかな暖かい日が訪れることがあり、「冬麗(とうれい)」ともいう。
掲句の「活魚運搬車」といえば大型トラックであり、日頃往来で目にしても、句の素材とはなりにくい対象であるが、作者はその大きな荷台に小窓があることに目を付けて一句に仕立てた。からりとした「冬晴」のもと、活きたまま運ばれていくのはフグかブリか。「小窓」から差す光が荷台の活魚にも届いているのだろう。『俳句』2024年11月号。
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