大雨のあとサフランへ斜めに日 髙田正子

「サフランの花」は南ヨーロッパ原産のアヤメ科の多年草。花は漏斗状の六弁花で淡紫色。

掲句は「サフランの花」に降り注いだ雨が止んで、日が差し始めた情景。空合いの定まらない晩秋の頃の寂びた風景の中に「サフランの花」の淡紫色が鮮やかに見えてくる。「斜めに日」との簡潔な措辞は、夕暮が近い頃の晴れわたった空を思わせる。『俳句』2024年11月号。


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