茶の木は中国原産のツバキ科の常緑低木。丘陵地などで栽培されるほか、畑から逸出して野生化しているものもある。花期は秋から初冬で、俳句では「茶の花」は冬季に分類されている。一方、晩夏から秋にかけて、前年の花が実を結び、弾けて種をこぼす。茶の木と近縁の椿の場合、「椿の実」が秋季に分類されているが、「茶の実」は地味で目立たないためか歳時記に載っていない。散歩の途中、茶垣などに見かけると、秋の到来を実感する。

茶の木は中国原産のツバキ科の常緑低木。丘陵地などで栽培されるほか、畑から逸出して野生化しているものもある。花期は秋から初冬で、俳句では「茶の花」は冬季に分類されている。一方、晩夏から秋にかけて、前年の花が実を結び、弾けて種をこぼす。茶の木と近縁の椿の場合、「椿の実」が秋季に分類されているが、「茶の実」は地味で目立たないためか歳時記に載っていない。散歩の途中、茶垣などに見かけると、秋の到来を実感する。

「更衣(ころもがえ)」は、陰暦4月1日をもって衣服などを夏のものに改めた宮中行事に由来するが、今では会社でも学校でも寒暖に応じ個人個人の事情に応じて衣服を更えるようになった。初夏の軽やかな気分が感じられる季語だ。
掲句の嘴(くちばし)の持ち主は留鳥の椋鳥か鵯だろうか。夏鳥として南方から渡ってきた鳥でもいいだろう。いずれにしてもその嘴が挟んでいる実の青さに、この句の焦点がある。更衣の季節の軽やかさ、さわやかさが、嘴に挟んだ実の青さに集約されている。感覚の集約が巧みな作品だ。『文藝春秋』2024年8月号。
芭蕉の若葉は、最初は巻かれた状態にあるが、この葉がほぐれて長さ2メートルにもなる広葉となる。単に「芭蕉」といえば秋季だが、特に若葉が伸びほぐれる頃の芭蕉を「青芭蕉」「玉解く芭蕉」(夏季)、などという。

シデムシ科に属する昆虫。ミミズなどの動物の死体や糞を餌とする。名前の由来は、死体があると出てくるため「死出虫」と名づけられたことによる。また、死体を土に埋め込む習性をもつものもいるため、漢字では「埋葬虫」と表記することもある。

葛(くず)は山野に生えるマメ科の蔓性多年草。最も繁茂するのは初秋の頃で、その頃葉腋からほぼ直立に花序を出し、紫紅色の蝶形の花を下から密につける。
掲句は葛が咲く頃のまだ衰えを知らない日差しを詠んだもの。その頃の日差しは、真夏の頃と同様、強さを失わないままゆっくり傾き、容赦なく人の顔やうなじを照りつける。暮れるまで青々とした空には、雨を降らせる気配はない。「日の衰へず」の措辞から、からっとした初秋の空の青さを感じてもらえれば幸いだ。平成22年作。