「天の川」は太陽系を含む銀河系。地球のある太陽系は円盤状の天の川銀河の端に位置しており、地球から見ると、天の川の中心部は
濃く周縁部は淡く見える。天の川が、一年中で最も高い位置にかかるのは初秋の頃。
作者は第二次世界大戦も戦後の混乱期も直接の経験はない世代だが、「ずぶ濡れ」との端的な形容には、既成の社会の枠組みなど身を守ってくれるはずのものがことごとく消失した戦後の混乱期の様相が生々しくよみがえる。その形容は、戦後を生きてきた人たちが等しく感じる時代の手触りではないだろうか。『俳句』2024年9月号。