「捩花(ねじばな)」は芝地、草原などに自生するラン科の多年草。仲夏の頃、茎の上方にらせん状にねじれた穂を出す。
掲句は、自らの「姿勢」を正せば見えてくるものがあるという。この「姿勢正せば・・・」の措辞には、自らの人生に向き合う円熟した作者の知恵が詰まっているようだ。「姿勢」は身体の構えのことだが、同時に心の構えでもあるだろう。「捩花」という夏の野原に咲く可憐な花が、そうした作者を見守っているようだ。『俳壇』2024年9月号。
kknmsgr
Δ