「白玉」は白玉粉を水で捏ねて団子状にし、茹でて冷水や冷蔵庫で冷やし、茹で小豆などの甘味を添えて食べる。見た目も涼し気な夏の和菓子。
掲句は齢を重ねることの面白みを感じさせる作品だ。聞こえていても聞こえていないふりをする、というのは齢を重ねて身についた一種の技巧。そこに老獪さがない訳ではないが、作者はそれを良しとする。「白玉」を食べる幸福感に、自らの老いを肯う思いが交錯する。『俳句四季』2024年8月号。
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