「囀(さえずり)」は、春になって繁殖期を迎えた小鳥たちの、求愛や縄張りを知らせる鳴き声。潤いのある春空のもと、小鳥たちは高い梢などに姿を見せ、美しい声で囀り始める。
掲句は「囀」に、「割りきれぬ数美しき」との数学的な美意識を取り合わせた二物衝撃による作品。割り切れない数字、例えば11、13、17に美を感じるか否かは人それぞれだろうが、作者はそこに抽象的な美を感じ取った。折から麗らかな外界から聞こえてくる小鳥たちの生身の声。抽象的な美と小鳥たちの生身の声が響き合う。『俳句』2024年7月号。
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