「苺」は、幕末に日本に移入されたオランダイチゴ(西洋イチゴ)のことで、年間を通して食べられるが、露地ものが店頭に並ぶのは初夏。そのつぶつぶした食感や味、匂いは、太陽の恵みを感じさせる。
掲句は指についた「苺」の匂いのもたらす幸福感が、夏到来の喜びとともに感じられる作品。「封緘(ふうかん)」した手紙がどのようなものか、作中には説明がないが、俳句はそれでいい。夏という活動的な季節を迎えた作者の日常が匂い立ってくる。『俳壇』2024年7月号。
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