尾頭の尾が立派なり桜鯛 名村早智子

真鯛は姿がよく、昔から海魚の王として慶事に用いられてきた。桜鯛は、産卵時期になり婚姻色を呈した真鯛のこと。桜鯛というだけで、慶事の雰囲気がただよう。

掲句は婚礼や祭礼などの慶事の膳に並んでいる桜鯛を想定したい。作者は、桜鯛の頭(かしら)より、跳ね上がった尾鰭の躍動するような生きのよさに惹き付けられたのだ。「立派なり」は作者の感動の単刀直入な表出だろう。『俳壇』2024年5月号。


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