南欧原産のヒガンバナ科の多年草。江戸時代に渡来し、観賞用として庭などに植えられるほか、切花としても用いられる。3、4月頃、細長い葉の間から茎を立て、その頂点に香りの高い黄色い花を咲かせる。花の中央に盃形の副花冠をもつ。なお、「水仙」は冬季。

南欧原産のヒガンバナ科の多年草。江戸時代に渡来し、観賞用として庭などに植えられるほか、切花としても用いられる。3、4月頃、細長い葉の間から茎を立て、その頂点に香りの高い黄色い花を咲かせる。花の中央に盃形の副花冠をもつ。なお、「水仙」は冬季。

「年新た」は「新年」の傍題。新たな年を迎えた改まった気分が出ている季語だ。
掲句は、鉱(あらがね)色の稜線に、新たな年を迎えた感慨を重ねた作。「鉱」は、掘り出したままの精錬されていない鉱石のこと。西に走る秩父の山々を、元旦の畑の中を歩きながら眺めた。きっぱり晴れた朝の山々が、いつもより近々と、また、荒々しく見えた。『郭公』の井上康明主宰に、「独自の踏み込んだ表出には自らの生きる風土への凝視と把握があるように思う。」と鑑賞していただいた。平成26年作。
薔薇(ばら)にはたくさんの種類や品種、系統があり、もともと自生していた野生種と園芸品種に大別される。3月になると芽が動き出す。淡い緑から赤味の強い緑まで品種により色は様々。

春といっても名ばかりだった2月より、春らしさが増してくる。ようやく気温も上がり始め、木々の芽吹きが始まり、ちらほらと花が咲き始める。雲は柔らかく、白く、眩いばかり。鶯や四十雀、頬白の囀りが聞かれるのもこの頃から。雛祭、お彼岸などの行事を経ながら季節が進んでいく。年度替わりに当たり、卒業式や人事異動などがあって慌ただしい月でもある。

「桜貝」はニッコウガイ科の二枚貝。殻は薄く桜色で光沢がある。砂浜に打ち上げられているのを、拾って楽しむ。
掲句は、砂浜で桜貝を拾うという無償の愉しみと「小さな嘘」とを取り合わせた作品。だが、「小さな嘘」がどのような嘘なのか、作品には何の説明もない。いずれにしても、桜貝を拾っている作者自身の、或いは砂浜をともに歩いている年端の行かない子供などがついた他愛のない嘘なのだ。砂浜を歩いている二人を、穏やかな春の日差しが降り注いでいることだろう。「小さな嘘」という言葉のもつ可憐で微妙なひびきが、読者の想像を刺激する作品だ。『俳句界』2024年3月号。