瀧(たき)は、垂直に切り立つ断崖を流れ落ちる水のこと。その涼味から、夏の季語とされている。季語として認知されたのは近代になってから。
掲句は、主語として「水は」を補って読みたい作品。断崖を落ちていくのも、自らが瀧であったと気付くのも水である。水は上流から流れてきて、瀧に入る前は、まことに静かな流れであったが、水自身が知らぬ間に流れを早め、瀧となって轟いているのだ。地球上で千変万化する水と作者の心は、このとき一体化している。『俳句』2024年3月号。
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