スズメ目モズ科の漂鳥又は留鳥。東南アジアのほか、日本全国に分布し、平地から低山地の農耕地や林緑などに生息して繁殖ている。主に昆虫類や蛙などを捕食し、捕らえた獲物を木の枝等に突き刺したり、木の枝股に挟む習性をもつ。繁殖期を過ぎて秋になるとそれぞれが縄張りを主張して、高い梢などに止まりキーイッ、キーイッと鋭い鳴き声を放つ(高鳴き)。その声は秋の澄んだ大気によくとおり、秋の到来を感じさせる。

スズメ目モズ科の漂鳥又は留鳥。東南アジアのほか、日本全国に分布し、平地から低山地の農耕地や林緑などに生息して繁殖ている。主に昆虫類や蛙などを捕食し、捕らえた獲物を木の枝等に突き刺したり、木の枝股に挟む習性をもつ。繁殖期を過ぎて秋になるとそれぞれが縄張りを主張して、高い梢などに止まりキーイッ、キーイッと鋭い鳴き声を放つ(高鳴き)。その声は秋の澄んだ大気によくとおり、秋の到来を感じさせる。

晩秋初冬に蒔かれた麦は、翌年晩春の頃には青々とした穂を出し、5、6月頃には黄熟して刈り取られるまでになる。
掲句は一面の熟れ麦を眼前にしながらの作品。熟れ麦から「空海の袈裟の色」に想念を飛躍させたところが面白い。四国や吉野の山野をめぐりながら修行したとされる空海が、ときに辿ったと思われる初夏の麦畑の光景が彷彿する。「熟れ麦は」とのやや不安定な下五の措辞も、作者の心の揺らぎを感じさせて効果的だ。『俳句』2023年10月号。
名月や海に向へば七小町 芭蕉 この再案も、前掲の初案とは趣向を変えながらも、やはり幻想美を求めた句。名月に照らし出された琵琶湖の景色が、月の位置によって刻々と趣を変えるさまに、小野小町の七変化の姿を思い寄せた。なお、七小町は、小野小町の伝説に取材した七つの謡曲の総称。才色兼備の若い小町から老いて落魄した小町まで、それぞれに脚色される。
名月や座に美しき顔もなし 芭蕉 前掲の2句に飽き足りなかった芭蕉が、虚構の作為を現実に引き戻して治定したのがこの形。「座に美しき顔もなし」は、名月の美しさから我に返り座を見回したときの一瞬の感覚が捉えられている。この句に定まる前の句形として 月見する座にうつくしき顔もなし 芭蕉 が伝わる。「月見する」のさり気ない表現を取るか、「名月や」の句がらの大きさを取るかは、鑑賞者によって評価が分かれるところだが、芭蕉自身が「名月や」の形に治定していることから、私もそれに従いたい。
以上の初案、再案、最終形は、いずれも元禄3年8月の中秋の名月に際しての作である。改作の順序や経緯は、元禄9年刊行の風国編の『初蟬』に記されている。幻想から現実に引き戻されたときの一瞬の感覚を捉えたところなどは、実作者の参考になるだろう。