青葉木菟はフクロウ科の夏鳥で、低山や神社の森などに飛来する。青葉の頃の夜、オスはホーホーと二声ずつ鳴く。
掲句は幻想による作品だが、「ことだま売り」との措辞に思わず惹きつけられた。ことだま(言霊)は言葉が持つとされる霊力であり、詩歌に携わる人々は、私を含めて、日々自らが作る詩歌のもつ言霊を信じて言葉で何かを表現しようとしている。実際にこの世に「ことだま売りの老婆」がいて、言霊が手に入ればとの願いが、この句の幻想につながった。『俳句』2023年10月号。
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